□部門の役割…水産編
水産部門の華は何と言っても「刺身」「寿司」ではないでしょうか。そのため、
「第2マグネット」(第3編参照)に配置している企業が多くあります。
近年は漁獲量の減少や円安、世界的な日本食ブーム等もあり、国内に流通する
魚の量が減り、価格も高くなっています。また子供の「魚食離れ」や丸魚調理の
敬遠、はたまた臭いやゴミ問題まで、魚を取り巻く環境は厳しさを増しています。
魚が売りにくくなると鮮度管理が難しくなり、どうしてもロスを考慮して価格
も安くできないという「悪循環」に陥りやすくなります。また旬があるため、1年
のうちで短期間しか扱えない魚も多数あります。そうなると売り手側もそれらの
魚のさばき方や調理の仕方を習得するのにも時間や年数がかかります。そのため
商品作りのレベルも店間で差が生まれます。
その結果、魚の鮮度が良く、商品作りも綺麗で価格も納得できるお店には、遠方
からお客様が来てくれます。これを称して私たちは「魚の強い店は商圏を広げら
れる」などと言います。開店直後は丸魚の鮮度をアピールし、お昼前からは「獲れ
ピチ」の魚をお刺身やお寿司にしていく… そんな売場を目指したいものです。
四方を海に囲まれた私たち日本人にとって魚は切っても切り離せない存在と言え
ます。新鮮な旬の魚をお刺身や焼魚、煮魚等にして食べたいですよね。