小売業・サービス業好き! 全員集合!33

□催事と売場の「やんごとなき」関係④…「お彼岸編」

 毎年春と秋に2回ある「お彼岸」。春彼岸は「春分の日」、秋彼岸は「秋分

日」を中心とした前後3日間(合計7日)がお彼岸とされています。お彼岸はご先祖

様の供養を行いつつ、気候の良い時期に仏教修行をすることで自分自身を見つめ

直す時期という意味合いで広まったと言われています。

 お彼岸に食べられるのが「ぼたもちとおはぎ」です。春のお彼岸に食べられる

のが「ぼたもち」、小豆に牡丹の花に見立てた「ぼたんもち」と呼ばれていた

ものが「ぼたもち」に変わったともいわれています。一方、秋の彼岸に食べら

れるのは「おはぎ」です。萩と小豆の形状が似ていることから、ぼたもちと呼ばれ

ていたのが「おはぎ」に変わったとされています。

 いずれにしても、お墓参りのために帰省したり、実家に集まったりと「人が

集う」時期は、スーパーマーケットにとっては商機です。天気予報とカレンダー

をにらめっこして、お墓参りのビーク日を予想し、生花の陳列量を拡大します。

またお供え用や手土産用の果物やお菓子も積み上げます。水産ではお刺身、畜産

では焼き肉、すき焼き用のお肉、惣菜では握り寿司や巻き寿司、天ぷらやオード

ブル等、ご馳走メニューを展開します。もちろん、「ぼたもちとおはぎ」は必須

商品です。ちなみに惣菜売場におはぎ等の和スイーツを陳列するのは、惣菜と一緒

に購入していただける割合が高いというデータによるものです。商売はある意味

「心理学」かもしれませんね。