□催事と売場の「やんごとなき」関係④…「お彼岸編」
毎年春と秋に2回ある「お彼岸」。春彼岸は「春分の日」、秋彼岸は「秋分の
日」を中心とした前後3日間(合計7日)がお彼岸とされています。お彼岸はご先祖
様の供養を行いつつ、気候の良い時期に仏教修行をすることで自分自身を見つめ
直す時期という意味合いで広まったと言われています。
お彼岸に食べられるのが「ぼたもちとおはぎ」です。春のお彼岸に食べられる
のが「ぼたもち」、小豆に牡丹の花に見立てた「ぼたんもち」と呼ばれていた
ものが「ぼたもち」に変わったともいわれています。一方、秋の彼岸に食べら
れるのは「おはぎ」です。萩と小豆の形状が似ていることから、ぼたもちと呼ばれ
ていたのが「おはぎ」に変わったとされています。
いずれにしても、お墓参りのために帰省したり、実家に集まったりと「人が
集う」時期は、スーパーマーケットにとっては商機です。天気予報とカレンダー
をにらめっこして、お墓参りのビーク日を予想し、生花の陳列量を拡大します。
またお供え用や手土産用の果物やお菓子も積み上げます。水産ではお刺身、畜産
では焼き肉、すき焼き用のお肉、惣菜では握り寿司や巻き寿司、天ぷらやオード
ブル等、ご馳走メニューを展開します。もちろん、「ぼたもちとおはぎ」は必須
商品です。ちなみに惣菜売場におはぎ等の和スイーツを陳列するのは、惣菜と一緒
に購入していただける割合が高いというデータによるものです。商売はある意味
「心理学」かもしれませんね。