□部門の役割…惣菜編
世帯の中の就業率の高まりや高齢化が進み、素材を購入して調理することへの
負担感の増加もあり、惣菜部門の善し悪しがやスーパーマーケット選びの筆頭に
挙がるくらい、重要な位置づけになりました。
惣菜でもっとも重要なのは、味はもちろんのこと「鮮度と時間管理」です。
「天ぷらは揚げたて、寿司は握りたて」というように、お寿司や天ぷらなどは
特に出来立てがおいしい商品です。少なくとも4時間以内に売り切らないとシャリ
が堅くなり、ネタの水分が抜けておいしくありませんし、天ぷらは油がまわって
ベトベトになります。朝作ったお惣菜が夕方以降も当たり前に残っているお店
だとしたら、お客様はまた食べたいと思うでしょうか?
また、時間帯によって売場が大きく変化するのも総菜部門の特徴です。午前中は
特に昼食需要に対して、お弁当やチャーハンや焼きそば、スナック類が広がります。
14時~15時台は午前中に作った商品の売り切りを行います。そして16時からは夕食
需要に対応するため、唐揚げやコロッケ、揚げ物、お寿司、サラダ類など、夕食の
メインや一品になる商品を広げていきます。
ところで20年くらい前までは惣菜で最も多く売れる商品は「コロッケ」でした。
当時は「コロッケを制するものが惣菜を制する」とまで言われていました。現在は
「唐揚げ」がトップです。どこの惣菜売場でもいろいろな種類の唐揚げが出ています。
こってりした味を好む、お客様の志向の変化に売り手側が対応してきた結果ですね。