小売業・サービス業好き! 全員集合!27

□部門の役割…惣菜編

 世帯の中の就業率の高まりや高齢化が進み、素材を購入して調理することへの

負担感の増加もあり、惣菜部門の善し悪しがやスーパーマーケット選びの筆頭に

挙がるくらい、重要な位置づけになりました。

 惣菜でもっとも重要なのは、味はもちろんのこと「鮮度と時間管理」です。

「天ぷらは揚げたて、寿司は握りたて」というように、お寿司や天ぷらなどは

特に出来立てがおいしい商品です。少なくとも4時間以内に売り切らないとシャリ

が堅くなり、ネタの水分が抜けておいしくありませんし、天ぷらは油がまわって

ベトベトになります。朝作ったお惣菜が夕方以降も当たり前に残っているお店

だとしたら、お客様はまた食べたいと思うでしょうか?

 また、時間帯によって売場が大きく変化するのも総菜部門の特徴です。午前中は

特に昼食需要に対して、お弁当やチャーハンや焼きそば、スナック類が広がります。

14時~15時台は午前中に作った商品の売り切りを行います。そして16時からは夕食

需要に対応するため、唐揚げやコロッケ、揚げ物、お寿司、サラダ類など、夕食の

メインや一品になる商品を広げていきます。

 ところで20年くらい前までは惣菜で最も多く売れる商品は「コロッケ」でした。

当時は「コロッケを制するものが惣菜を制する」とまで言われていました。現在は

「唐揚げ」がトップです。どこの惣菜売場でもいろいろな種類の唐揚げが出ています。

こってりした味を好む、お客様の志向の変化に売り手側が対応してきた結果ですね。