□値上ラッシュと消費者心理?
2023年度は空前の値上ラッシュになっています。ガソリンや灯油、ガス、
電気に加え、食料品、公共料金等、殆どの業種で値上が続いています。
春闘でのベースアップは業態や企業間で格差が発生し、物価上昇分をカ
バーできたところもあれば、そうでないところも。それでも社会保障費や
医療費等を考えれば、実質的にはマイナスになる方もいるのではないでし
ょうか。また値上ラッシュは、特に高齢者、年金受給者には深刻です。
年金財政も物価上昇に耐えうるものではないため、高齢者の生活を直撃
し、財布のひもが更に固くなりかねません。
個人別の金融資産は、40歳台までの子育て世代と、65歳以上の世帯で
は明らかな差があります。人口構成比と金融資産構成比をみれば、65歳
以上のマーケットボリュームが大きいため、この世代の人たちの財布の
ひもが固くなると、勢い消費は弱含みになります。65歳以上の方はお金
を持っていないわけではないけど、将来への不安が募ると買物をしなく
なります。将来の収入がわかっているので、当然といえます。
では、どうすれば65歳以上の方の消費を喚起できるでしょうか? 言葉
は悪いですが「不安感を逆手に取る」方法がひとつ。それは高齢者が買
物行動に出る時に、一気呵成に勝負をかけることです。特徴的なのは
「年金支給日」です。年金支給日には、朝からATMが長蛇の列になり、
下したお金を持って食料品や医療品を購入する方が多くいらっしゃいま
す。その人たちを呼び込むことで、まとめ買いを狙います。年金支給日
は2か月に1回あるのですから、いろいろチャレンジして、成果を確認し
ながら次回に活かしてはいかかでしょうか? きっとチャンスを掴めると
思いますよ。