□催事と売場の「やんごとなき」関係⑧…「ハロウィン編」
「ハロウィン」は10月最後の日で、古代ケルトの「諸聖人の日の前夜祭」と
いう意味だそうです。巷では「キャラクターのコスプレやお化けの仮装を行う日」
というイメージがありますが、古代ケルトでは「10月31日は死後の世界との扉が
開き、ご先祖様の霊が家族に会いに現世に戻ってくる日」と考えらてきました。
しかしご先祖様だけでなく、悪霊や悪さをする精霊なども一緒に現世に来て、
子供をさらったり、人の魂を取ったりするといわれていました。そこで人々は、
仮面を被ったり化粧をしたり、魔除けの焚火を焚いたりして、悪さをする悪霊や
精霊を追い払っていたとされています。この風習がもとになり、ハロウィンの日に
仮装する文化が生まれました。
日本ではクリスマス同様に、商魂たくましい小売業者が「ハロウィン」を広めた
と言われています。それが若者を中心に広がりみせ、いまではすっかり年間催事と
して定着しています。10月31日は仮装して街に繰り出し若者で、交通整理が必要
になるほどです。
「ハロウィン」が定着して理由の一つとして子供も楽しめることがあげられます。
米国のように「トリック オア トリート(お菓子を出さないと悪戯するぞ)」と
言いながら各家庭を回る風習はありませんが、「仮装」と「パーティー」がセット
になったイベントとして浸透してきたのではないかと思います。
では小売業ではハロウィンイメージのお菓子やカボチャ、パンプキンスープ等の
定番品から、パーティーメニューとしてお刺身や焼肉等のご馳走メニューが伸びて
きています。お祭り好きの日本人にしっか溶け込んだ催事になっています。