小売業・サービス業好き! 全員集合!38

□催事と売場の「やんごとなき」関係⑧…「ハロウィン編」

 「ハロウィン」は10月最後の日で、古代ケルトの「諸聖人の日の前夜祭」と

いう意味だそうです。巷では「キャラクターのコスプレやお化けの仮装を行う日」

というイメージがありますが、古代ケルトでは「10月31日は死後の世界との扉が

開き、ご先祖様の霊が家族に会いに現世に戻ってくる日」と考えらてきました。

しかしご先祖様だけでなく、悪霊や悪さをする精霊なども一緒に現世に来て、

子供をさらったり、人の魂を取ったりするといわれていました。そこで人々は、

仮面を被ったり化粧をしたり、魔除けの焚火を焚いたりして、悪さをする悪霊や

精霊を追い払っていたとされています。この風習がもとになり、ハロウィンの日に

仮装する文化が生まれました。

 日本ではクリスマス同様に、商魂たくましい小売業者が「ハロウィン」を広めた

と言われています。それが若者を中心に広がりみせ、いまではすっかり年間催事と

して定着しています。10月31日は仮装して街に繰り出し若者で、交通整理が必要

になるほどです。

 「ハロウィン」が定着して理由の一つとして子供も楽しめることがあげられます。

米国のように「トリック オア トリート(お菓子を出さないと悪戯するぞ)」と

言いながら各家庭を回る風習はありませんが、「仮装」と「パーティー」がセット

になったイベントとして浸透してきたのではないかと思います。

 では小売業ではハロウィンイメージのお菓子やカボチャ、パンプキンスープ等の

定番品から、パーティーメニューとしてお刺身や焼肉等のご馳走メニューが伸びて

きています。お祭り好きの日本人にしっか溶け込んだ催事になっています。