□「塵」も積もれば…
「塵も積もれば山となる」 小さなことでも積み重ねていけば、いずれ大きな
結果を得ることができるという格言ですが、同じような言葉として「継続は力な
り」や「千里の道も一歩から」等というのもありますね。
小さなことでも積み重ねていくことは、何も成功事例だけではありません。
失敗したことも大切な教訓になります。とかく人はうまくいったことは記憶に残り
ますが、失敗したことはあまり思い出したくないからか、記憶にも記録にも残さな
い傾向があります。しかし、仕事をする上では「こういう計画を立て、このような
アプローチで進めたがうまくいかなかった」事柄は、プロセスと一緒に記録してお
くことをおすすめします。そして、なぜうまくいかなかったのか、どうすれば良か
ったのかを「わからないなりに書き出しておく」ことは、後々大きな財産になるこ
とが多々あります。それは「こうやったら失敗した」という「穴」をマークしてお
くことで、同じ失敗を未然に防ぐ効果があるからです。「人間は忘れる生き物」で
すから、よほどの人でなければ記憶には限界があります。成功事例とともに、失敗
事例も記録しておくことで同じ轍を踏まなくて済みます。
私たちはよく「引き出しを増やす」という言葉を使いますが、小売業は「経験値
産業」と呼ばれることもあり、経験して引き出しを増やせたかどうかが、スキル(技
術)に直結します。それは商品作りや売場作りにも反映します。失敗を恐れてチャレ
ンジしなければ、当然成功はありませんし、スキルも身につきません。マニュアル
には「成功の方程式」は書いていないので…