小売業・サービス業好き! 全員集合!57

□組織がとるべき優先課題とは?

  会社や組織には「社訓」や「社是」というその組織体が目指したい姿を明示

したものがあると思います。企業によっては毎朝の朝礼で唱和することもある

のではないでしょうか。

 また「○○年ビジョン」や「第○期 中期計画」といった、中長期のスケジュ

ールやロードマップを決めて取り組んでおられる企業も多いと思います。

 昔のように新規採用は、毎年の新卒者の採用のみだった頃は新人研修でわが

社の「社訓」や「社是」、はたまた「理念」などを説明すればよかったのです

が、通年採用で新卒のみならず、「第2新卒」や中途採用等、採用形態が多岐

にわたるようになると、今まで以上に「会社や組織が目指すもの」をきちんと

伝えていく必要があります。これが不十分だと、ベクトルにばらつきが生じ、

組織としての統率が取れなくなるので危険です。

 一方で「大方針」や「大目標」だけでは、日常的に発生する課題に対応する

ことが難しいことも多々あります。俗にいう「幹はあるけど、枝葉がない」状

態になると、現場ではどう判断してよいかわからず、毛細血管が詰まるように

血液が行き届かず、組織が壊死しかねません。

 私が以その昔、大先輩の方から教えられ、今でも大切にしている言葉の中に

「会社(組織)がとるべき優先課題」という言葉があります。それは

1、  品質の前に人間関係を

2、  効率性の前に価値観を

3、  強調の前に信念を

4、  忠誠の前にいたわりを

5、  組織の成長の前に個人の成長を       というものです。

 

 いかがですか。現在はいろんな意味で、人と人との関わりが薄くなりつつ

ありますが、「組織は人の集合体」と考えれば、まずそこで働く「人」にス

ポットライトが当てられなくてはいけないのではないでしょうか。目標を達成

させるのも生産性を上げるのも、そこで働く「人」なのですから…