□地産地消と言いますが…
日本の食糧自給率の問題が、定期的にマスコミを賑わせます。ロシアによ
るウクライナ侵攻や異常気象、エネルギー・食糧安全保障等でも食物自給率
をどうすべきかという議論が繰り返されます。当たり前ですが、自国民の食
糧は自国で賄えるのが一番望ましいのですが、日本の国土や一次産業のもつ
課題を考えると一筋縄ではいかないようです。私たちの暮らしの根幹をなす
問題ですから見て見ぬふりはできませんね。
日本の食糧自給率は37%(令和2年度、エネルギーベース)で、政府は2030
年までに食糧自給率を45%まで引き上げたいとしていますが、一次産業の
生産性向上や飼料・農薬の高騰、後継者問題、農地法の問題(耕作放棄地や
法人利用等)など、取り組まなければならない課題が山積しています。
私たち消費者も一次産業分野で頑張っている方々に協力できることはな
いでしょうか? 古くから言われていますが「地産地消」を意識して買物を
することで、地域の産業を活性化・安定化できる可能性を持っているそう
です。生産者にしてみれば、地域の方が地元で消費してくれれば、遠くに
運ぶ必要がなくなり、コストダウンが図れますし、畜産分野等では同一地
域内で出産⇒肥育⇒出荷の循環ができたり、地域で作る野菜や穀物を飼料
にできればコストも抑えることができます。また物の移動が少ないことで
二酸化炭素の排出量を減らすことにも繋がります。(フードマイレージとか
カーボン・フット・プリント等と呼ばれています)
「地産地消」の取り組みで消費者と生産者の繋がりが深まれば、お互いに
安心して生産活動や消費活動ができ、その先に将来展望が開かれるかもし
れませんね。