□教えることの難しさ?
人手不足、採用難が叫ばれる中、新たに採用した人はもちろん、今在籍
している人たちのスキルアップやレベルアップを図る上で、教育訓練の重
要性が増しています。今も昔も「教える」ことの難しさは変わりませんが、
働き方や価値観が変化する中で、今までと同じやり方で同じ効果を得るの
は難しくなっていますし、教育の仕方も「個人」に対応しなければいけな
い時代になりました。コロナ禍でリモート勤務も当たり前になると、上司
から部下へ「熱量」の伝え方も変わらざるを得ないようです。
第2次世界大戦で当時の日本海軍を率いた山本五十六元帥は、教育者とし
ても優れていた方のようです。教育について山本五十六元帥が残した言葉
に「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば人は動か
じ」という有名な言葉があります。子供や部下に教育・指導いるときの要
諦を突いているのではないでしょうか。
ただ、この言葉に続く言葉があることはあまり知らせていないようです。
その続きの言葉とは…
「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば人は育たず」
「やっている姿を感謝で見守って、信頼せねば人は実らず」
というものです。昔の軍隊の総帥の言葉の中に「叱る」という文言が
一切ないばかりか「耳を傾ける」「任せる」「感謝する」「信頼する」と
いう言葉が溢れていることに驚きました。現代でもこういう言葉を発する
上司は多くないと思われます。「人を育てる」ことは、「愛を持って接す
る」ことなのかなと思う、今日この頃です。