□消費期限と賞味期限
現在食品衛生法で定められた期限表示には「消費期限」と「賞味期限」の
2つがあります。「消費期限」は、 定められた方法で保存した場合で、品
質が急速に劣化する食品(おおむね5日以内で品質劣化する物)には、衛生上
の危害を生じる恐れのない期間を年月日で表示されています。一方「賞味期
限」は、定められた方法で保存した場合で、品質の劣化が比較的穏やかな食
品には、食品の品質の保持が十分に可能な期間を年月日で表示されています。
概ね、消費期限は生鮮・惣菜・デイリー品等の品質保持期間が短いもの、乾
物や缶詰、菓子等、比較的品質保持期間が長い商品が賞味期限と思ってもら
って差し支えないと思います。
500坪のスーパーマーケットでは、1フロアに10,000アイテム程度の品揃
えがあります。生鮮・惣菜品等は日々売り切りを行うため、見落としがな
い限り、消費期限切れ商品の販売は発生しにくいのですが、売場の真ん中
にある食品、菓子、飲料等はアイテム数も多く、毎日のように日付点検を
行っていても抜け漏れが発生しやすく、賞味期限切れ商品を発生させるリ
スクを抱えています。
人手不足もあり、マンパワー頼みには限界があるため、数年前に仕組みを
導入して賞味期限切れをほぼ撲滅することができた時は本当にホッとしまし
た。業界ではまだまだマンパワーで日付点検を行っている企業が多くありま
すが、目先のコストより、お客様の信用や従業員の負担を考えれば「必要経
費」と考えられるのではないでしょうか。一度でも「期限切れ商品」を購入
したお客様の気持ちを考えれば、コンプライアンスのためにお金をかけるの
は、至極当然だと思えて仕方ありません。