□「ストコン」とはなんぞや?
小売業や飲食業などでは、日常的に「ストコン」を実施します。「ストコン」
は正式には「ストア コンパリゾン(Store comparison)」と言い、一般的には
「競合店調査」と訳されています。
目的は、「業績の良い他店のやり方を学ぶ」ことと「他店と比べて自店の優れ
たところを確認する」ことにあります。「comparison」は「比較する」という意
味があることから、比較することで「他店の良いところ」と「自店の良いところ」
を発見することが大切です。どうしても最初は「他店の悪いところ」「自店の悪い
ところ」ばかり探してしまうのですが、良いところの発見を通じて、自店に活か
せることを明らかにすることが「ストコン」を行う意義です。
また「ストコン」の大事なところは「定点観測」を行うことです。目定めした
競合店を定期的に調査を継続することで、競合店の「クセ」や「特徴」「売場変
更のスケジュール」「商品回転率」「利益率」等が見えてきます。孫氏の「兵法」
の中にも「敵を知り己を知れば百戦危うからず」という言葉があるように、ずっ
と調査を続けていると「多分次はこうするのでは」という推測ができるようにな
ります。そうなるとしめたもので、相手の出方を想定して、こちらも準備ができ
るようになると、恐怖心が薄らいできます。
「相手の良いところをマネると相手の強みが消え、自店の強みを強化すると自
店の良さが際立つ」ことで競争に優位に運ぶことが大切です。