□お客様は「外からやってくる」?
「お客様は外からやってくる」というと・・・「そんなの当たり前でしょ」とい
う声が聞こえてきそうです。そうなんです、その当たり前のことが時々わからな
くなることがあるので、敢えてそういう言い方をしています。
店内で忙しく作業をしていると、体温が上がります。空調も効いているため、
冬場でも汗ばむことがあります。中には1年中、半袖で仕事をしている人もいま
す。また、ずっと建物の中にいると、外は晴れているのか、雨が降っているのか、
寒いのか、暑いのかもわからなくなります。
そのため、私は店長の皆さんに「1日3回は外に出て、外の状況を確認する」
ように話をしています。店内で働いている私たちは暑くても、外は雨が降り寒い
かもしれないからです。夏場でもそうです。店内はエアコンに加え、冷蔵・冷凍
ショーケースから冷気が漏れるため、意外と肌寒いことがあります。お客様が
お店に入って来られて、腕をさすっていたら要注意です。すぐにエアコンを切っ
たり、時には夏場でも暖房を入れ、買物環境を改善しなければなりません。
また気温や天気の変化を察知し、売場の修正指示を行うことも店長の大事な
役割です。午後から急な夕立がくれば、客数も減りますし、来店された方は少し
暖かい食事を期待されることもあります。そういった与件に対して、売場の修正
を行うことで、これから来店されるお客様の期待に応えることができるかもしれ
ません。その積み重ねが、「何となく買いやすいお店」という評価に繋がるの
です。
「お客様は外から来る」という当たり前ことを意識して、注意観察を怠らない
ことが「商売」の基本ではないでしょうか。